和歌山は海の幸の宝庫!
天然はもちろん、養殖も盛んです。
太平洋に突き出た紀伊半島は南北に長いため、漁場の特徴はさまざまです。黒潮と瀬戸内海の海流の影響を受ける紀伊水道で獲れる魚は、速い海流で育つことから身が締まっており美味しいと言われます。またリアス式海岸の入り江には、漁港が多く点在し、県内各地で異なった魚が水揚げされます。例えば、県北部の紀淡海峡ではタイやタコ、メバル、県中部では太刀魚、アジ・サバ、イサキ、南部では外洋性の回遊魚であるマグロやカツオなどが水揚げされています。さらに、養殖も盛んで、マダイやクエ、マグロ、アユなどを工夫をこらし、真心こめて育てあげ、安定したおいしさを届けています。
とれたて新鮮!
和歌山の美味しい魚たち
しらす
旬の新鮮さがうまさの群を抜く!
マイワシやカタクチイワシなどのイワシ類の稚魚を、大きな釜で塩で茹であげます。これを冷ましたものが「釜揚げしらす」です。ふわふわした柔らかな食感と美しい白さが特徴です。釜揚げしらすを天日干し等で乾燥させたものが「ちりめんじゃこ」で、釜揚げしらすに比べて保存性も高く、しらすのうま味もさらに凝縮されています。材料の鮮度や加工方法によって、美味しさが左右されます。和歌山県は全国有数の生産県で、古くは江戸時代から続きます。浜の加工場で新鮮なまま加工処理されるしらすは、今も昔もかわらぬ味わい。しらすの旬は2度あり、春しらすは3月から5月頃、秋しらすは9月から10月頃です。しらすどんぶりやおろしポン酢で味わってみてはいかがでしょう。
主に水揚げされる場所 | 和歌浦湾、湯浅湾、田辺湾 等 |
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旬の時期 | 3月下旬〜5月上旬、9月~10月 |
太刀魚(たちうお)
煮ても焼いてもうまい 脂がのった白身が美味
「太刀魚」という名のとおり、銀色に光る刀のような美しい外見が特徴です。大きなものでは1.5メートルにもなるそう。鮮度のよいものは魚体の銀白色が鮮やかです。体表にはウロコがなく、銀白色のグアニン質といわれる薄い膜で覆われています。白身の魚ですが、脂がのっており、DHAやEPAといったオメガ3系脂肪酸を豊富に含んでいます。煮る、焼く、揚げる、蒸す等の和食、中華料理、フランス料理など、様々な料理で美味しくいただけます。全国一の漁獲量を誇る有田市では、太刀魚を骨ごとすり身にして作る揚げかまぼこの「ほねく天」が昔から製造されてきました。しっかりした歯ごたえでカルシウムたっぷりです。おかずの一品、お酒のあてにもおすすめです。
主に水揚げされる場所 | 有田市 等 |
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旬の時期 | 通年 |
マグロ
もちもち食感がたまらない那智勝浦の生マグロ
トロ多めの串本養殖マグロ
和歌山県漁業協同組合連合会勝浦市場では、はえ縄漁で獲った天然マグロを一本一本丁寧に活〆処理をし、船内にて冷水保存します。 一度も冷凍しないので、細胞が破壊されず身にうまみ成分も残ることから、もっちりとした食感と上質な旨味を楽しめます。新鮮さと品質を保ったまぐろの中でも、特に極上のものは「紀州勝浦産生まぐろ」として販売されています。串本町では、平成14年に世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功しました。クロマグロは「海のダイヤ」と呼ばれるほど貴重なマグロ。安定供給ができ、品質が一定の養殖クロマグロはトロの部分が多く、鮮度が高いまま提供できるので好評です。
主に水揚げされる場所 | 和歌山県 那智勝浦町 |
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旬の時期 | 通年(天然は12月上旬~5月上旬) |
熊野なまず
臭みがなく、低カロリー、低脂質、高タンパクで美味しい
低カロリー、低脂質、高タンパクの「熊野なまず」。世界遺産の地、熊野を流れるきれいな地下水を使い、卵から稚魚・成魚まで屋内で徹底した管理のもと育てて出荷します。養殖池内では、薬品などを使用せず、魚にストレスのかからない育て方に気を使っているそうです。養殖池では毎日欠かさず、水質・水温と魚の生育状態をチェックします。出荷の前にきれいな水を掛け流し、体内の餌抜きを行った後、養殖場から加工場に移送して、素早く血抜きやぬめり取りを行います。身には川魚特有のにおいや生臭さはなく、生で刺身やお寿司にしてもおいしいです。揚げ物、かば焼きはもちろん、タルタルやテリーヌ、オーブン焼きなどフレンチでも活躍する食材です。
主に水揚げされる場所 | 和歌山県 新宮市 |
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旬の時期 | 通年 |
新鮮な海の幸をお届けします!
おいしく食べて和歌山モールでは、県内の水産物・水産加工品をたくさん取り扱っております。
しらす
太刀魚・まぐろ・かつお・熊野なまず
加工食品
まだまだある!
和歌山のおいしい魚介類
海に広く面した和歌山県には、ほかにもおいしい魚や海藻類がたくさん。
また、その恵みをさらに美味しくいただくために、それらを加工する技術も磨かれてきました。
そのほかの美味しい和歌山の魚介類
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ケンケン鰹
一本釣りしたケンケン鰹は、新鮮そのもの!
明治時代にハワイから伝えられたという一本釣漁の「ケンケン釣り」。漁期は主に春先。疑似餌を泳いでいるようにみせかけ、鰹を1尾1尾釣り上げ、その場で活〆にし、すぐ氷水に付けんで、血抜きをします。そして氷温をたもったまま港で水揚げされます。「ケンケン鰹」はこの新鮮さだから楽しめる、刺身やタタキがオススメ。水揚げしたその日だからこその、モチモチとした食感が楽しめます。
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マダイ
天然も養殖もそれぞれ美味
「魚の王様」マダイ。和歌山市加太が面する紀淡海峡付近は、紀の川から供給される栄養素でエサが豊富であり、全国屈指の真鯛の漁場となっています。また、この海域は潮流が速く、ここで育った天然の鯛は身が締まっています。刺身で食べると身の弾力と締まったうま味がとても美味です。また養殖も盛んで、県の代表的な特産物である梅からできる“梅酢エキス”を 混ぜたエサを与え育てた「紀州梅まだい」なども養殖されています。
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灰干しサンマ
火山灰を使用し、酸化を抑えた乾燥方法が
特徴の灰干しサンマ「灰干し」は、開いた魚を水分を通すセロファンで包み、高い吸湿性をもつ火山灰をまぶして余分な水分を抜いて乾燥させる特殊な製法です。乾燥中に空気にあまり触れないため、酸化が抑制され、サンマの旨みが凝縮されます。サンマのほか、アジやマダイ、カマスなどの灰干し干物もあります。
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クエ
「幻の魚」クエ!
脂がのり上品な味わいですクエは本州中部以南に生息するハタ科の高級魚で、一度食べると忘れられない味と言われています。脂の乗った白身はとても深みのある味わいなうえ、皮やアラにはゼラチン質がたっぷり含まれプルプルの食感が楽しめます。クエは日高地方の名物ですが、水揚げが少なく「幻の魚」と呼ばれています。養殖では、白浜町にある近畿大学水産研究所が20年の歳月をかけて誕生させた「紀州本九絵」や梅エキスを含むエサで育てた「紀州梅くえ」などがあります。
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ワカメ・ヒロメ
春を感じるヒロメと新ワカメ
県内では、天然のワカメと養殖の両方があります。また、紀南地方に自生する珍しい海藻「ヒロメ(ひとはめ)」は地元で春を告げる海藻と言われてきました。ワカメと同属の海藻で、最大1メートルほどにも。県南部の漁協から「紀州ひろめ」として販売されています。寿司や味噌汁に入れるほか、お湯につけると瞬時にグリーン色に変化し、視覚でも楽しめる「しゃぶしゃぶ」なども人気です。
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アカモク
ネバネバの食物繊維「フコイダン」が豊富
東北地方では「ギバサ」と言われ、県内では紀中の由良町で生産されています。春ごろに漁師がおいしく食べられる時期を見極め収穫します。丁寧に水洗いした後、湯通しし、細かく裁断加工され販売されます。アカモクの大きな特徴は"ネバネバ"の食感。このネバネバには食物繊維の一種「フコイダン」が多く含まれ、整腸作用や抗酸化作用があると言われています。納豆やモズクのように醤油やポン酢などかけそのまま食べる他、だし巻きにいれたり、そうめんやお味噌汁、オクラとの和え物などしても楽しめます。