2023.10.05

【連載】果物でおいしく健康に♪ ~第2弾『柿』~

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このコーナーでは、和歌山県が誇る果物に含まれる栄養についてご紹介します。

第2弾は日本の秋の風物詩『』です。

「柿が赤くなると医者が青くなる」とことわざにあるほど、柿には様々な機能性があると言われ、最近では「和歌山のたねなし柿」が機能性表示食品として消費者庁に受理されたところです(届出者:和歌山県農業協同組合連合会)。

甘くて美味しい、栄養豊富な和歌山の柿をぜひご賞味ください♪

 

◯柿の産地

和歌山県は、日本一の柿の生産量を誇ります。県北部のかつらぎ町や、紀の川市、橋本市、九度山町を中心に、昼夜の温度差が大きい気候を生かし、甘くて色づきの良い高品質の柿が栽培されています。

収穫時期は9月中旬~12月上旬で、刀根早生(とねわせ)や平核無(ひらたねなし)などのたねなし柿に始まり、太秋(たいしゅう)や富有(ふゆう)といった甘柿へと品種が入れ替わりながら長期間出回ります。

また、和歌山県では、「樹上脱渋」という方法で渋を抜くことで上品な甘みとシャキシャキとした食感になる「紀ノ川柿」や、皮を剥いてセミドライ状態にした「あんぽ柿」、正月の鏡餅に飾る「串柿」など、商品のラインナップが非常に豊富です。

 

 

◯柿の栄養成分

柿には、柿タンニンやビタミンC、β-カロテン、β-クリプトキサンチンなどが含まれています。

 

<柿タンニン>

ポリフェノールの1つで、水溶性のタンニンは渋みの原因となる物質です。「渋抜き」により水溶性タンニンを不溶化タンニンに変化させることで、渋みが感じなくなります。タンニンには殺菌作用や消臭作用があるほか、収れん作用により肌を引き締め、腸の粘膜の痙攣を抑えることで下痢の緩和・改善を促します。

 

【機能性表示食品】

和歌山県農業協同組合連合会は大阪公立大学と近畿大学生物理工学部・農学部の協力のもと、「和歌山のたねなし柿」に含まれる柿タンニンを摂取することで悪玉(LDL)コレステロール値を低減させることを示すことを実証し、2023年8月に機能性表示食品として消費者庁に受理されました。臨床試験では、コレステロール値が高めの方が柿タンニン1日2.1g(生果では1日1個)を4週間摂取し続けることで、悪玉(LDL)コレステロール値が減少しました。

<ビタミンC>

皮膚や粘膜の健康維持を助け、抗酸化作用があります。また、コラーゲンの合成にも関わっています。コラーゲンが不足すると細胞同士の結合が弱くなって、血管や皮膚、骨がもろくなります。そのほか、ストレスに打ち勝つために分泌される副腎皮質・髄質ホルモンの合成や、肝臓の解毒代謝機能に関わる酵素の活性化、鉄の吸収促進といった働きがあります。柿1個(約200g)でビタミンCの1日の摂取推奨量を十分に摂取できます。

 

<β-カロテン>

動物の体内でビタミンAに変換されるほか、β-カロテン自体にも抗酸化作用があります。植物に含まれる黄色やオレンジ色の色素で、カロテノイドの1つです。

 

<β-クリプトキサンチン>

骨代謝のはたらきを助けることにより、骨の健康に役立つことが報告されています。また、強い抗酸化作用があり、発がん抑制効果があります。カロテノイドの1つです。

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