2023.12.21
【連載】果物でおいしく健康に♪ ~第3弾『みかん』~
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このコーナーでは、和歌山県が誇る果物に含まれる栄養についてご紹介します。
第3弾は和歌山と言えばこの果物、『みかん』です。
みかんにはビタミンC、β-クリプトキサンチン、ペクチン、ヘスペリジンなどが含まれています。ペクチンやヘスペリジンは、薄皮部分(じょうのう)や白い綿状の部分(中果皮:アルベド)に多く含まれているので、表皮を剥いてそのまま食べると効率良く摂取できます。
◯みかんの産地
和歌山県は、日本一のみかん生産量を誇ります。
『有田みかん』で有名な県中部の有田地域(有田市、湯浅町、広川町、有田川町)を中心に、県北部の海南市や紀の川市、県南部の田辺市まで県下全域で幅広く栽培されています。
温暖な気候と水はけの良い傾斜地などの恵まれた条件下で、栽培管理を徹底することで糖度が高いみかんが生産されています。
◯みかんの栄養成分
みかんには、ビタミンCやβ-クリプトキサンチン、ペクチン、ヘスペリジンなどが含まれています。
<ビタミンC>
皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。また、ビタミンCはコラーゲンの合成にも関与しています。コラーゲンが不足すると細胞同士の結合が弱くなって、血管や皮膚、骨がもろくなります。その他、ストレスに打ち勝つために分泌する副腎皮質・髄質ホルモンの合成、抗酸化作用、肝臓の解毒代謝に関わる酵素の活性化や、鉄の吸収促進といった働きがあります。みかん3個(約300g)でビタミンCの一日の摂取推奨量を十分に摂取できます。水溶性ビタミンの1つです。
<β-クリプトキサンチン>
骨代謝のはたらきを助けることにより、骨の健康に役立つことが報告されています。また、強い抗酸化作用があり、発がん抑制効果があります。カロテノイドの1つです。
【機能性表示食品】
和歌山県では、令和5年12月現在、生鮮食品(うんしゅうみかん)として10商品(10事業者)、加工食品(うんしゅうみかんジュース(ストレート))として1商品(1事業者)が機能性表示食品として消費者庁に届出が受理されています。「β-クリプトキサンチン」には骨の健康維持に効果があることが報告されています。
<ペクチン>
血糖値や血中コレステロール値の上昇を抑制するなど、生活習慣病予防に効果があります。また、腸内環境を改善することで便通を整えます。水溶性食物繊維の1つです。
<ヘスペリジン>
ビタミンCの吸収を助け、コラーゲン合成を促すことで毛細血管を強化します。また、抗酸化作用により血管の老化を抑制し、動脈硬化を予防します。血流の改善をはかり、冷え性の改善にも役立ちます。血圧の上昇抑制による高血圧の予防や、血中の中性脂肪やコレステロール値の上昇抑制による脂質異常症の予防のほか、骨密度の減少を抑制し、骨粗しょう症を予防します。ポリフェノールの1つです。